うたわれるもの


2005年8月末にやった、良作品で良く知られるLeafの作品。
戦争のお話。何だかよくわからないうちにやりたくなってしまったというw



・導入
主人公は大怪我をして倒れていた。
そこを、辺境の村に住むエルルゥに助けてもらった。
大怪我のショックか、記憶を失って名前も思い出せない主人公は、ハクオロと名付けられる。
ハクオロは自分を助けてくれたエルルゥや村の人たちに恩返しをと畑を耕したりした。
傷も癒えた頃、村が富み栄えたのを聞きつけた領主が食料を税として徴収して行ってしまう。
それに服さないエルルゥの妹・アルルゥを助けた村長・トゥスクルが兵に斬られ、この世を去る。
それに怒り狂った村人たちは、ハクオロを中心とした反乱を起こす。
そして世に平和を取り戻そうとする。
主人公の記憶はどうなるのか。様々な謎を秘めつつ、国を栄えようとしていく。

Leaf&Key(葉鍵)と言う、パソゲーならここの2つ と言われるほどのブランドの一つの作品。
文明的には古墳時代の頃と思われるが実は現代よりもかなり未来の話 らしい。
戦争の話だと、キャラがたくさん出てくるのは当たり前となるが、キャラの存在が薄くならないのもまた魅力。
シリアスな部分は、よくできているなの絶賛の一言。
口で言うは易いが、表現は難しい。



キャラ間では、シリアス以外にギャグもまた豊富。エルルゥの慌てっぷりや、トウカのキレ具合などは面白い。
カルラはあまり個人的には好かなかったけど。
エルルゥやカミュがお気に入り。
カミュが吸血鬼っぽくなるところがよくわからなかったからもうちょっと説明が欲しかったり
ゲンジマルやウルトが秘密を守って口外しないのがもどかしかった。
戦国時代では当たり前なのだろう。なのでちょっと理解しにくいところが多かったかな
つか、なんだか色々と名前が覚えにくかったw

ラストバトルでは何故彼と彼らが戦うのか、しかもそれに何の違和感も感じない仲間たちがおかしく感じた。
ゲームとしてはあれでOKかもしれないが、多少辻褄が合わないような感じ。
エンディングの部分は途中、自動で進んでいくようになるので飛ばせれないのが多少めんどい。
中で、キャラ全員の必殺技のCGが見れる。無駄にカッコイイ。
途中、選択肢は誰の部屋に行くかなどしかないので、ノベルゲームの選択とはちょっと違った形式。
最後らへんのストーリーではちゃんと"我はうたわれるもの"と言うのが出てきたり、ちゃんとゲーム名の意味がわかって納得。




・シナリオ
簡単に言ってしまえば、農民から皇帝に。戦争時代によくあるパターン。
だがその途中の経緯、戦った相手との出会いや、一時の休暇、微笑み。
それらの何でもなさそうなシーンが、心和ませてくれる。
多いキャラのそれぞれの思いが、薄れることなく表れている。
つか戦争モノだと薄いキャラってのはあまりいないような気もするが。


・CG
非常に綺麗。OPなどはアニメで、これがまたかなり上手い。
必殺技時にはキャラそれぞれのCGがあり、ホントにカッコイイ。惚れる。しびれる。
おまけにある画像集で最後2つ埋まらなかったんだけど、さてどこで埋まるやらw
数も多くなく少ないわけでもなく、質が良い。
特にカミュが満月の夜に湖の上で飛んでいる光景などは心奪われる。
ムツミの必殺技時のCGが個人的お気に入り。
アニメチックとか童顔と言う感じではなく、正にCGと言った上手さである。


・音楽
戦争時代らしい古墳楽器で演奏されている。
笛や太鼓、緊迫感溢るる曲に仕上がっている。さすがはLeaf。
どれも雰囲気に合っているが、『運命-SADAME-』『永久に』に入っているエルルゥの声?は
イメージと多少違うような感覚だった。
が、非常に心響く曲で良かった。終わり・そして始まりを感じる。
普段聴くなら一々音楽CDを買わねばならないところがめんどいw


・システム
こみっくぱ〜てぃはボイスあったらしいが今回はボイスはなし。
ホイール機能はあったっけなぁ・・・正直どっちでも良い(ぉ
タイトル画面の戦闘練習でも知れるが、Ctrlで未読でもメッセージ飛ばし可能。
戦闘中も押したままならば相手のターンを早送りできる。
セーブ箇所は100個ある。最初はこんなに使うほどストーリが長いのかと思った
オプションでは文字フォントなど変更可能。
ゲームとしては、戦闘中SF的なシミュレーションを多く含んでいる。
ゲーム中CPUは結構食う。これはCGを素早く移動したりするので仕方ないと思う。
ベンチマークテストと言うのができるので、これでゲームが上手く動作するのが調べられるのが良い心遣い。
起動するにはオリジナルDVDが必要。
難易度が上がれば戦闘中右クリックで次に誰のターンが来るか見れる。
戦闘といえば、必殺技はともかく、ちょっと単純。
やりこめば難易度三でも簡単だと言うが、やりこみ型のゲーム類ではない気がする。
ゲームをクリアすれば戦闘練習におまけと言うのが出て面白い。
ともかく様々な試みがあって非常に興味深いものが揃っている。


・総評
タクティクスオウガとか、三国志と言った意の要素が強く感じられる。
戦争時代の物語と言うのはある程度単調になってしまうと思っているが、
それに捉われることなく面白い作品であったと思う。
戦闘中の緊迫感や、政治の忙しさの最中、アルルゥたちとの一時などが良い。
2005年7月1日からアニメも製作し始めたらしく、今後の活躍を期待したい。
プレイしてない人は、是非この面白さ、と言うかなんと言うか、笑うとか泣くと言う意味の他にも
CLANNADなどとはまた別の感動を味わってもらいたいと思う。
お勧めの傑作品です。



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