『一時の仲間たちとの別れ』 ワンニャーたちは、突然時空の歪からやってきた者たちと 楽しい一時を過ごしていた。そして、ルゥが眠りについて目覚めて 時間はもはや夕方5時半頃・・・。 ワンニャー『もう、夕暮れですね・・・。』 ルゥ『わんにゃっ・・・?』 ワンニャー『あれ、ルゥちゃま起きちゃいましたか。もうすぐご飯の時間ですが       もうちょっと待ってて下さいね〜っ・・・。』 ドラえもん『ワンニャーさん、もう夕方だけど、さっきから時空が歪み始めてるよ・・・。』 ワンニャー『時空測定器ですか・・・便利ですね〜。はい、今こちらも確認を・・・。』 チョッパー『なんだか難しいことやってるなあ〜っ。』 カスミ『私も目が回りそう・・・。』 モモン『私の所だと簡単に人間界と魔界を行き来できるんでチュけどね・・・。     まあ行き来出来る人間は限られてまチュが・・・。』 ハム太郎『早く元の世界に戻ってみんなに会いたいのだ!』 コジョピー『何だかよくわからねえが、やつの所に戻れるなら何でもいいぜっ!』 ワンニャー『来ましたっ!時空の歪です!外をご覧下さい!』 カスミ『うわあ・・・。』 ドラえもん『お、大きい・・・。』 ワンニャー『ドラえもんさん、あれで皆さんそれぞれの時代に帰れるんですか?』 ドラえもん『うん、測定器で時空の歪みが出現したときに安定させたからね・・・。       多分これで大丈夫のはず。』 ワンニャー『皆さんの時代が、あの時空の歪の中にちゃんとあるという訳ですかっ?』 ドラえもん『そう言うことになるね。』 ワンニャー『それでは皆さん、どうぞ、お達者で・・・。』 カスミ『ワンニャーさんたちも、これで母星に帰らないの?』 ドラえもん『ワンニャーさんの所までの時空を安定させるのはさすがに無理       だったよ・・・。』 ワンニャー『それに、もし帰れたとしても未夢さんや彷徨さんに無断で帰るのは・・・。       オット星の救助隊もこちらに向かっていますし、わたしたちはもう少しここに       ご厄介になろうと思います・・・。』 カスミ『そっか・・・残念だね・・・。』 ワンニャー『ありがとうございます。』 ハム太郎『それじゃあ僕は先に帰ってるのだ!またなのだ!バイバイ!』 ワンニャー『また会えるかわかりませんけど、お達者でーっ!』 モモン『色々人間界の話を聞けて楽しかったでチュ!未夢ちゃんって人と彷徨くんって人に     よろしくでチュ!』 ワンニャー『未夢さんたちはわからないでしょうけど・・・さようなら〜っ!』 コジョピー『まあまあ楽しかったぜ!赤ちゃんによろしくな!』 ワンニャー『ルゥちゃまと遊んでいただいてありがとうございましたー!』 チョッパー『また会えたら海の話をしてやるぜ!元気でな!あばよー!』 ワンニャー『チョッパーさんも楽しい話をありがとうございましたー!』 カスミ『ワンニャーさん、色々大変だろうけど、頑張ってね!』 ワンニャー『カスミさんの方こそ、色々頑張ってくださいー!さようならー!』 ドラえもん『残りはぼくか・・・。』 ワンニャー『そう言えばハム太郎さんたち、しゃべれるままだったですけどいいんですか?』 ドラえもん『あれは1日で効力が消えるから大丈夫だよ・・・。』 ワンニャー『そうですか・・・さあ、ドラえもんさんもお急ぎ下さい、時空の歪が消えない       内に・・・。』 ドラえもん『うん、色々楽しかったよ。また会えるといいね。』 ワンニャー『はい〜・・・うるうる・・・。』 ドラえもん『泣かなくてもいいのに〜。うえ〜ん。』 ワンニャー『ドラえもんさんこそ・・・。』 ドラえもん『それじゃあね・・・のび太くんが心配だから!』 ワンニャー『またきっと会えますよねーっ!?』 彼が時空の歪に消えていくと、時空の歪も風のように消えた・・・。 「あれっ、ワンニャー!こんなところにいたら誰かに見られちゃうかもしれないじゃない!」 「あっ、未夢さんたち、お帰りなさい、今ちょうどお客様たちが帰られて・・・。」 すると、彷徨が聞いた。 「お客って?」 「時空の歪からきた方たちが・・・。」 「お前も一緒に帰らなかったのか?」 「でも、オット星まで通じているかわかりませんし、未夢さんたちに無断で帰る のも・・・。」 未夢がやさしくワンニャーに言った。 「ワンニャー・・・ありがと。ごめんね。それで、ルゥ君は?」 「えっ。部屋の中で寝てるはずですが・・・。」 未夢は西園寺の中に入っていった。 「ルゥくーん!・・・もしかして、ルゥくんは歪に巻き込まれちゃったんじゃっ・・・!?」 「えっ!?そんなはずないと思いますっ・・・!」 「どこがルゥたちが居なくなったって?」 すると彷徨が、ルゥとペポに遊ばれながら後からやってきた。 「だぁーっ!」 「ペポーっ!」 「ルゥくん!ペポも!もう心配させないでよ、居なくなっちゃったかと思っちゃった じゃない〜。」 未夢はそう言うとルゥをやさしく抱きかかえた。 「お前はすぐ変な妄想するもんな〜。」 「なぁんですってぇ〜っ!?」 「まあまあ、ルゥちゃまもお腹が減って我慢できなかったんですよ〜。ところで、今日は お二人とも遅いんですね?」 「今日は買い物当番の日だっただろ?おれは委員会だったし、未夢が天地や小西と買い物した らしくって、その後一人でふらふら歩いてるから、おれが後から手伝ってやったんだよ。」 「わ、悪かったわね、一人でふらふら歩いてて・・・どーせわたしは足腰も弱いですさ。」 「でも、未夢さんと彷徨さんはやっぱりお隣がお似合いですよ♪」 「なっ・・・こんなやつとどこがお似合いなんだよ!」 「私だってこんな子供の彷徨なんか頼まれてもお断りです!」 「子供はお前だろっ!?」 「あんたも子供でしょっ!?」 未夢と彷徨は朝のようにまた喧嘩し始めてしまった。 「はいはい、いいですから、お二人ともご飯ですよ〜。 まったく、お互い気づいてないんですから・・・素直じゃないですよね〜?ルゥちゃま〜♪」 「だ〜ぁ☆」 「ペっポーっ!」 ワンニャーはご飯を食べてお風呂に入った後、みたらし団子を食べながら月を見て、真っ暗な 部屋でルゥが寝ているところで育児日記を書いていた。 「今日は、時空の歪からたくさんのお客さんたちがやってきました。わたしだけが時空の歪で 迷い込んだわけじゃないんだなと思いました。皆さんもそれぞれ頑張っているようで感心 しました。時空の歪でお客さんたちは帰っていきましたが、わたしはもう少しだけ未夢さんと 彷徨さんのもとに居ようと思います。でも、またきっと彼らと会えると信じて今日も安らかに 眠りたいと思います〜っ♪」